重量1トンの鉄ソリを曳く農耕馬が、雪国・十勝で火花を散らす――それが世界で唯一の「ばんえい競馬」です。帯広競馬場を舞台に繰り広げられる200m直線レースは、十勝に根付く馬文化の結晶。本記事では歴史から馬券の買い方、家族での過ごし方、場内グルメ、隣接施設「とかちむら」、引退馬が引く馬車Barまで、初めてでもファンでも「これ一つでOK」の完全攻略をお届けします。
Contents
十勝が育むばんえい競馬文化
農耕馬の力比べがレースへ
ばんえい競馬の源流は、戦後直後に開拓農家が祭りで行った「ばん馬(輓馬)の力比べ」。1953年に帯広・旭川・北見・岩見沢の4市で公式開催が始まり、やがて帯広が唯一の開催地として残ります。
存亡の危機と復活劇
累積赤字30億円で廃止寸前となった2006年、帯広市と全国ファンの支援により“単独開催”で再スタート。今ではインターネット販売が牽引し、過去最高の売上を更新するまでに復活しました。
北海道遺産・観光資源へ
2016年には北海道遺産に選定。農耕文化と観光エンタメの両立で、海外メディアも注目する十勝発のスポーツとなりました。
鉄ソリ×障害200mの迫力
コースは直線200m&二つの坂
幅1.8mのセパレートコースに第一・第二障害(最大高2.0m)の坂が鎮座。ゴール判定は“ソリの後端”というルールも独特です。
馬と騎手の絶妙な駆け引き
重量はレース格によって500~1,000kg。障害手前で止めて呼吸を整え、一気に登坂する姿は観客の歓声を誘います。
平地競馬との5つの違い
- 直線コースのみ
- 鉄ソリ&重量ハンデ
- 障害=坂越え
- スピードよりパワー重視
- ゴールはソリ後端
――だからこそ「最後の逆転」が多発し、観戦の醍醐味が増すのです。
ビギナー必見!馬券&観戦術
8種類ある賭式と最低100円
単勝・複勝・枠複・馬複・馬単・ワイド・三連複・三連単の8賭式。マークカードは色分けされ、場内ビギナーコーナーでスタッフが丁寧にサポートしてくれます。
レース日&発走時刻
基本は通年で土・日・月曜開催。昼間開催からナイターまで、季節によって発走時刻が変動するので公式サイトの「開催日程」を要確認です。
家族で楽しむ3ステップ
- パドックで馬体と調子を観察
- コース脇の芝生席で声援
- 的中後は「とかちむら」でご当地スイーツ祝勝――これが“十勝流”の週末レジャー!
競馬場グルメ&隣接「とかちむら」
ソウルフードがずらり
場内スタンドでは名物「ばんえいカレー」や十勝産チーズたっぷりのピザ、冬限定“馬力そば”など力の源が勢揃い。ビール片手に観戦できるのも魅力。
とかちむらで地元を味わう
東棟はスイーツショップ、西棟はレストランとマルシェ。十勝小麦の焼き立てパンや新鮮ミルクアイスはキッズも大喜びです。
引退馬が街を走る「馬車Bar」
レースを退いたばん馬が、市街地を50分かけて巡る“移動式バー”。クラフトビールを片手に北の屋台や駅前通りを眺めれば、昼間の迫力とは別のロマンが広がります。
ファミリー&外国人サービス
- 入場無料・駐車場400台(ばんえい開催日)
- 英語・中文・韓国語パンフ完備
- ふれあい動物園やキッズコーナーで小さな子も飽き知らず。
モデルコース(半日)
- 15:00 入場→パドック観察
- 15:20 第1Rで馬券デビュー
- 16:00 ばんえいカレーで腹ごしらえ
- 16:40 メインレース観戦&的中!
- 17:15 とかちむらでお土産選び
- 18:30 馬車Bar発車→夜の帯広へ
【Information】
住所:〒080-0023 北海道帯広市西13条南9丁目
電話:0155-34-0825
営業時間:開催日 10:00〜最終レース終了まで(季節により変動)
定休日:火曜ほか非開催日
駐車場:約400台(無料)
アクセス:JR帯広駅から車7分/十勝バス「帯広競馬場前」下車すぐ
メール:info@banei-keiba.or.jp
HP:https://www.banei-keiba.or.jp/
SNS:X・YouTube・Instagram公式あり
※本記事は2025年5月時点の公式情報を基に作成。最新の開催スケジュール・イベント情報はばんえい十勝公式サイトをご確認ください。